うちの子は、1年生の算数の文章問題が全然できない!
このままで、学校の勉強についていけるのだろうか…と心配になりますよね。
しかし、焦って間違ったやり方で教えてしまうと、子供にとって負担が大きくなり、算数が嫌いになってしまうかもしれません。
そこで、今回の記事では、どうして算数の文章問題が難しいと感じるのか、その原因を4つ紹介。
また、その原因を踏まえた算数の文章問題を教えるコツもお伝えします。ぜひ、参考にしてみてください。
Table of Contents
その算数の文章問題、勉強方法が間違っていませんか?
あなたは子供が算数の文章問題ができない時、こんな勉強方法をしていませんか?
上記のように量をこなすのも大切ですが、適切な勉強方法で「できる気持ち」を育てなければ、算数を嫌いになってしまう可能性があります。
そして、子供が算数のどこにつまづいているのかを、知らなくてはいけません。
そもそも、算数の文章問題ができるためには、以下の4つのプロセスがあります。
このように、①語句や文章の内容理解ができる→②場面・図をイメージできる→③式を立てることができる→④計算できるの4段階あります。
ちなみに、文章問題特有のプロセスは、②と③です。
②と③ができなくて文章問題が難しいと感じる子供が多いですが、実はそうでもないケースもあります。
次の見出しから、文章問題ができない原因を4つ紹介していきます。
自分の子供がどこでつまづいているのかを、イメージしながら読み進めてください。
1年生で算数の文章問題が難しい原因①問題文が読めない
当然ですが、言葉がわからないと文章問題はわかりません。
- ひらがなが読めない
- 数詞が読めない(例:「1」を「いち」とできない)
- 設問スラスラ読めない
上記のような状態では、文章問題を解く以前に、国語力が伴っていないと言えます。
一年生中盤以降になっても、文章をスラスラ読めない場合は、読み書き障害の可能性もあります。
具体的な読み書き練習の方法は、こちらの記事を参考にしてみてください。
>>準備中
1年生で算数の文章問題が難しい原因②場面・図をイメージできない
設問を読んで場面や図をイメージできない場合も、算数の文章問題が難しくなる原因です。
例えば、以下の文章問題があったとします。
こうえんにこどもが5にんいます。
そこにこどもが8人きました。
こどもは、みんなでなんにんになりましたか。
そして、設問を読んで以下のように、公園と5人の子ども、8人子供を思い浮かべることができることが、文章問題を解くには必要となります。
なお、文章問題ができていない子は、以下のように、単語から絵をイメージできていない可能性があります。
- 「こうえん」の文字を見ても、公園をイメージできない
- 「5にん」の文字を見て、5人の子供をイメージできない
このように、文章問題が難しい原因として場や図をイメージできていないことがあげられるので、自分の子供がこれに該当するのかを思い返してみましょう。
1年生で算数の文章問題が難しい原因③式を立られない
せっかくイメージできても、式を立てられない子供もいます。
式を立てるには、以下のように、具体物を数字に置き換える必要があるのです。
そして、後から来た=増えた→たし算と判断します。
このように立式するには、具体物を数字に変換する力と、たし算・ひき算の見極めが必要なのです。
1年生で算数の文章問題が難しい原因④計算できない
最後に、算数の文章問題を難しくしている原因は、計算ができないことです。
式を立てたとしても、計算できなければ、不正解になります。
- 3+4=7(繰り上がりのないたし算)
- 7-3=4(繰り上がりのないひき算)
- 5+8=13(繰り上がりのあるたし算)
- 12-3=9(繰り上がりのある引き算)
文章問題を解くには、上記のように、繰り上がりのないたし算・ひき算と、繰り上がりのあるたし算・ひき算を、スラスラできるレベルまで習得している必要があるのです。
1年生で算数の文章問題が難しい原因は他にも
実は、文章問題ができるようになるには、上記のピラミッドのように段階を踏む必要があります。
文章問題につまづく原因として、赤枠で囲った数概念と数処理の力が弱い可能性もあります。
数概念
数概念には、さらに以下2つに分けられます。
序数性:順番に数える力
1,2,3,4,5,6…と順番に数える力のことです。
序数性がない子は、「1,2,□,4,5,6,□」を見たときに、□に何が入るのかわかりません。
基数性:量を把握する力
数字の量を理解する力のことです。
奇数性の力がないと、「どちらが多いのか?」「どっちが6で3なのか?」を把握できないです。
数処理
数概念よりも、もっと大事なのが、数処理の力です。
数処理ができる状態とは、数詞(音)と数字(文字)と具体物の3つの関係(三項関係)が頭の中で、繋がっていることを指します。
例えば、「さん(音)」と聞いて、「3(文字)」と3つのいちご(具体物)を思い浮かべることができれば、数の三項関係が身に付いていると言えます。
このように、数概念と数処理の力がなければ、文章問題どころか、たし算ひき算にも苦労するでしょう。
次からは、子供に算数の文章問題を教える時の3つのコツをお伝えします!
1年生の算数の文章問題を教えるコツ①言葉を教える
算数の文章問題でよく使われる言葉の意味を教えると、文章問題が楽になります。
例えば、以下の通りです。
たし算=みんなで、ぜんぶで
ひき算=のこりは、ちがいはいくつ、どちらがいくつおおい
これらの言葉は、日常生活であまり使わない言葉なので、説明が必要です。
設問に出てくる言葉に慣れてしまえば、文章問題のハードルが下がります。
1年生の算数の文章問題を教えるコツ②図、式、答えの3点セットで書く
算数の文章問題を教える2つ目のコツは、図、式、答えの3点セットで教えることです。
文章問題が苦手な子は、数字を見ても、具体物を頭の中でイメージできていません。
そのため、写真のように、いちごの絵を書いて、具体物を見える化しましょう。
1年生の算数の文章問題を教えるコツ③計算が難しいなら具体物を使う
3つ目のコツは、具体物を使って式を立てて計算することです。
中には、上述のように絵を書くのが苦手な子供もいます。
そのため、おはじきや洗濯バサミなど、20個くらい用意できる具体物を使って、上記のように並べてみましょう。
実際に、目の前のものを手で移動させながら、文章問題を解くのがおすすめのやり方です。
上図のように、おはじきを一つずつ数えていくやり方を繰り返せば、たし算ができるようになります。
おすすめの算数ネット教材①ちびむすドリル【完全無料】
1年生の算数の文章問題が苦手な子には、ちびむすドリルがおすすめです。
会員登録が必要なく、すべて無料で学習素材をダウンロードできます。
設問が読みやすいように、単語ごとに区切られています。
また、イラスト付きの文章問題なので、数字→具体物がイメージするのが苦手な子でも取り組みやすいです。
ただし、1年生用のイラスト付きの文章問題は5枚のみなので、同じプリントを複数回実施することをおすすめします(2021年7月)。
おすすめの算数ドリル②くもんの小学1年生ドリル【安い!】
1年生用のくもんの小学生ドリルがおすすめです。値段は748円とリーズナブル。
具体物がたくさん描かれたドリルなので、数字から具体物がイメージできない子に配慮されています。
88ページと量は少ないながらも、1年生で習う算数を網羅しており、子供が算数のどこが苦手なのか把握するのも便利です。
まとめ:1年生の算数の文章問題で、何が難しいのかを見極めよう!
ここまで、1年生で算数の文章問題が難しい原因と教えるコツを詳しく解説しました。
文章問題ができないからといって、いたずらに文章問題をやらせるのは危険なやり方です。
子供のレベルに合っていなければ、算数が嫌いになってしまい、勉強に対する気持ちが育たなくなってしまいます。
今回の記事では、子供が算数のどこにつまづいているのかを4つの原因に分けて紹介しましたので、ぜひ自分の子供の様子と照らし合わせてみてくださいね。
文章問題ができるようになるために、文章問題をひたすらやる