うちの子は自閉症だけど、プログラミングで才能を伸ばすことはできないのかな?
自閉症でも通えるプログラミング教室はあるのだろうか?
上記のように、自閉症のお子さんを持つ親御さんなら、プログラミングに挑戦させてみたいと一度は考えてみたことがあるのではないでしょうか。
結論、自閉症とプログラミングは相性が良いです。
ただし、健常な子ども向けのプログラミング教室がほとんどで、自閉症含め発達障害に対応してくれる教室は決して多くはありません。
そこで、今回の記事では、自閉症におすすめのプログラミング教室・教材を4つ厳選してお伝えします。
ぜひ、参考にしてみてください。
Table of Contents
なぜ、自閉症にプログラミングがおすすめなのか?
自閉症とプログラミングが相性が良いと言われるのには、以下3つの理由があります。
- 興味を広げやすい
- パターンで覚えられる
- 他人に迷惑をかけにくい
一つずつ、理由を説明していきます。
興味を広げやすい
特に、タブレットでテレビゲームは、視覚的な刺激が強いタブレットやテレビゲームばかりする自閉症のお子さんはとても多いです。
しかも、こだわりが強いので、他の活動を提案されても素直に応じようとしません。
しかし、プログラミングは、ゲームやタブレットなどに似ている部分があるので、興味を示す可能性があります。
「プログラミングを学べばゲームが作れる」と理解できると、自らプログラミングをやろうとするでしょう。
パターンで覚えられる
自閉症のお子さんは、あいまいな状況が得意ではなく、白黒はっきりつけたがります。
そのため、正解がないコミュニケーションや絵画などが、嫌うのです。
しかし、プログラミングは「○=△、□=☆」といったように、一定のルールに従うだけで、作品を作ることができます。
迷いがない分、自閉症のお子さんにとって、プログラミングは安心できる活動だと言えるでしょう。
他人に迷惑をかけにくい
自閉症のおこさんは、こだわりが強い上に、コミュニケーションが苦手です。
相手の状況を察することなく、自分中心で物事を進めようとしてしまうため、周りの人の迷惑になってしまう可能性があります。
しかし、プログラミングであれば、基本的に一人で取り組む活動なので、先生は少し大変かもしれませんが、他の児童に迷惑をかけることはないでしょう。
ちなみに、「プログラミングでわからないことを解決する」という明確な目的のもとで、先生とのコミュニケーションが行われるので、自閉症のお子さんに見通しがついて安心できるはずです。
自閉症におすすめのプログラミング教室①LITALICOワンダー
まず、自閉症におすすめのプログラミング教室は、LITALICOワンダー(リタリコワンダー)です。
LITALICOワンダーは、数ある小学生・中学生向けプログラミング教室の中でも、最も発達障害に理解のある教室だといっても過言ではありません。
というのも、LITALICOワンダーはのべ300人以上の発達障害を抱えるお子さんのプログラミング指導を行ってきた実績があるからです。
そして、発達障害や療育などの専門知識が豊富なスタッフが指導するので、プログラミングを安心して学んでほしいと考える親御さんなら、LITALICOワンダーを選んでおいて間違いないでしょう。
ちなみに、実店舗は東京・神奈川・埼玉の計19教室で、その他の地域に在住する方はオンラインで受講することになります。(もちろん、首都圏の方もオンライン受講は可能)
LITALICOワンダーは自閉症のお子さんの受け入れも随時行っています。
もっと詳しく知りたい方は事例紹介の記事をご覧になってください。
- 対象年齢:年長〜高校生
- パソコンの貸出なし
- 無料体験会あり
- 入会金:16,500円
- 月額29,700円〜(オンライン教室だと、22,000円〜※コースによって料金は変わります。)
- オンライン教室あり
- 教室:大宮、渋谷、渋谷(中目黒サテライト)、青山、三軒茶屋、池袋、蒲田、赤羽、秋葉原、水道橋、押上、立川、町田、吉祥寺、たまプラーザ 、川崎、横浜、横浜桜木町、津田沼
- お問い合わせ電話番号:0120-990-080
- LITALICOワンダーの公式HPはこちらから
自閉症におすすめのプログラミング教室②自考力キッズ【教室検索の必要あり】
2つ目の紹介するプログラミング教室は、自考力キッズの教材が導入されている教室です。
自考力キッズとは、プログラミングの教材名のことです。
自考力キッズは、パズル×ロボット×プログラミングをコンセプトとして、お子さんの興味の段階に応じてプログラミングを学べるところがすばらしいところです。
自閉症のお子さんの場合、なかなか興味を広げにくい特性がある一方で、自考力キッズだと、パズル→ロボット→プログラミングでもロボット→プログラミングでも、段階を経て興味を移すことが可能になるでしょう。
なお、自考力キッズの導入校は、全国で 500以上も教室があるので、きっと最寄りの学習塾やロボット教室でも導入されているかもしれません。
なお、カリキュラムや料金形態はかなり異なるので、詳しくは公式サイトの教室検索から気になる教室をチェックしてみてください。
自閉症におすすめのプログラミング教室③KOOVパートナー教室
3つ目におすすめのプログラミング教室は、ソニーが開発したロボット・プログラミング教材であるKOOVを導入しているパートナー教室です。
実はKOOVは、特別支援教育でも活用されているかなりおすすめのプログラミング学習教材です。
例えば、東京都立府中けやきの森学園(特別支援学校)の小学部では、出来事を順序立てて考えたり、他者と伝え合ったりする力を身につけるために活用されています。(※)
また、KOOVが導入されている教室は、全国で1,000以上あるため、先ほどの自考力キッズよりも実店舗が見つかりやすいでしょう。
ちなみに、料金は教室によっても異なりますが、月額約1万円のところが多いです。
- 対象年齢:年中〜中学3年生
- 無料体験会あり:詳細は各教室に要確認
- 入会金:各教室に要確認
- 月額:約1万円
- KOOVパートナー教室の公式HPはこちらから
(※)知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践(ジアース教育新社、2020年3月18日第1版)、p77
自閉症のお子さんにおすすめのプログラミング教材はマイクラ!
プログラミング教室ではありませんが、自閉症のお子さんにはマイクラがおすすめです。
実は、先ほど紹介したKOOV以上に、特別支援学校・学級ではマイクラによるプログラミング教育が導入されています。
マイクラはゲームのイメージが強いかもしれませんが、プログラミング学習用のマイクラが公開されており、立派な学習教材として確立しています!
例えば、沖縄県立八重山特別支援学校の小学部では、他者と協力しながら一つの建築物を製作することを目的としたプログラミング教育が実践されています。(※)
お子さんがマイクラ好きであれば、ぜひ検討する余地のあるプログラミング教材と言えるでしょう。
マイクラを学べるプログラミング教室は指で数える程度しかありませんので、詳細を知りたい方はこちらの関連記事をご覧ください。
(※)知的・発達障害のある子のプログラミング教育実践②(ジアース教育新社、2021年9月16日第1版)、p128
得意なことを伸ばさないと、苦しくなるのは自閉症の本人
ここまで、自閉症におすすめのプログラミング教室と教材を紹介してきました。
おそらく、自閉症のお子さんにプログラミングを挑戦させたい意図として、得意なことを伸ばして自信をつけてほしいのではないでしょうか?
自閉症の特性があると、社会に出たらすぐにお子さんは生きにくさを感じることは容易に想像がつきます。
それは、今の学校生活を送っている中でも、垣間見えることでしょう。
テストの点数を上げたり、会話上手になったり、少しでも普通に近づけるように子どもに関わりたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、お子さんの特性はそう簡単に変えることはできません。
勉強や対人関係をよくするのと同時に、強みを見つけて伸ばしてあげる必要があります。
プログラミングはお子さんの強みを伸ばす手段の一つです。
自閉症のお子さんにプログラミングが全てとは限りませんが、挑戦してみることでお子さんの強みを見つけるきっかけになります。
ぜひ、お子さんが自分の強みを見つけることができるように、まずプログラミングから挑戦させてみてください。
まとめ:自閉症でもプログラミング教室に参加してみよう!
ここまで、自閉症におすすめのプログラミング教室・教材について詳しく紹介してきました。
結論、自閉症とプログラミングはとても相性が良いです。
将来の可能性を広げるためにも、ぜひお子さんにプログラミングに挑戦させてみると良いでしょう。
なお、プログラミングを学べる教室は多くても、自閉症含め発達障害でもOKな教室は少ないのが現状です。
もし、ご自分で調べるのが大変な方は、今回紹介した教室・教材の中から検討してみてください。