子供に繰り上がりのあるたし算をいくら教えても、全然できるようにならない。
こんな簡単な問題でつまづくなんて、将来が心配だ…
と気になったことはありませんか?
子供の教育に熱心なあなたは、今までいろいろな勉強方法を試してきたはずです。
しかし、その教え方。1ヶ月も効果がなければ間違ったやり方かもしれませんよ。
そこで、今回の記事では、繰り上がりのあるたし算の正しい教え方を詳しく解説します。
その子にあった教え方をすることで、より算数が好きになり、自信につながるかもしれませんよ。
ぜひ、参考にしてみてください。
Table of Contents
繰り上がりのある足し算(引き算)に、必要な力を知っていますか?
そもそも、繰り上がりのある足し算ができるようになるには、どんな力が必要なのかご存知ですか?
実は、繰り上がりのあるたし算(ひき算)ができるようになるには、以下の二つのことができる必要があります。
- 10までの合成分解
- 10の合成分解
10までの合成分解
3に何を足したら、5になるのか?
または、5を作るには3と何が必要なのか?
このように、繰り上がりのあるたし算をするためには、2~10までの数字の合成と分解が必要になります。
10の合成分解
1〜10まで数字あるなら、特に10の合成分解の力は、繰り上がりのある計算では必須となります。
10を作るには、8と、何が必要なのか?
10から8と何に分けられるのか?
このように、10の合成分解の力も必要です。
そして、繰り上がりのある計算をする上では、10までの合成分解と10の合成分解を、頭の中でスムーズにできる必要があります。
【簡単】虫食い算で、合成分解の力を見るべし!
自分の子供が数の合成分解ができるかどうかを確認するには、上図のような虫食い算がおすすめです。
このような問題を一度は見たことありますよね?
これは、数の合成分解の力を鍛えるためのものだったんですよ。
繰り上がりのあるたし算ができるようになるには、虫食い算がスラスラできるようになっておく必要があります。
うちの子はできるだろうか…と心配な方は、 こちらの問題集から無料ダウンロード→印刷して、子供に試してみてください。
できないのであれば、具体物を使って、合成分解の力を鍛える
もし、虫食い算ができなかったとしても、大丈夫です。
今のその子にとって、プリント学習で数の合成分解の力を鍛えるのは難しすぎると言えます。
その時は、具体的な物を使って、合成分解を練習してください。
例えば、おはじきを使って、10-3=7を解くとします。
その際は、手を動かしながら、計算を取り組んでみましょう。
そうすれば、数の合成分解の理解がより早く身につくようになります。
【本題】繰り上がりのある足し算の教え方①5を元にして計算
繰り上がりのあるたし算は、いわゆるさくらんぼ計算を使って小学校では勉強します。
ただし、さくらんぼ計算にも2つの計算方法があります。
自分の子供はどちらが得意そうか、イメージしながら読み進めてください。
1つ目は、5をもとにして計算するさくらんぼ計算です。
5+7=12で、まず7を5と2に分解し、5+5で10。
そして、2を足して12というやり方です。
人間は一度に把握できる数字は、5つまでだと言われます。
そのため、5+5=10という理解が得意な子には、5を作って計算するやり方がおすすめです。
繰り上がりのある足し算の教え方②10を基準に計算
次のさくらんぼ計算は、10を基準に計算する方法です。
こちらのやり方は、最初に10を作るために、5を、2と3に分解します。
そして、3と7を足して10。残りの2を足して、12と計算する方法です。
こちらの計算方法は、順番に物事を考えるのが得意な子がやりやすいです。
繰り下がりのある引き算の教え方①減加法
繰り上がりのある引き算についても、教え方が2種類あるので紹介しますね。
1つ目の教え方は、減加法です。
文字通り、数を減らして加える計算方法となります。
例えば、上図の引き算だと、12からいきなり3を引くのは難しいので、まず12を10と2に分解します。
そして、10−3で7。最後に、7に余った2を足して、9と導きます。
このように、二桁の数を分解し足して引く作業を行うのが、減加法です。
多くの教科書では、足して引いたほうが理解しやすいとのことで、この減加法を用いて教えられています。
繰り下がりのある引き算の教え方②減減法
もう一つの計算方法は、減減法です。
こちらは、引いて、さらに引く計算方法となります。
まず、3を2と1に分解します。そして、12から2を引いて、10。
さらに、10から1を引いて9となります。
認知負荷的には減加法のほうが簡単です。
ただし、減減法は日常生活でよく使う計算方法なので、減減法が得意そうであれば、そちらから勉強させてあげましょう。
【繰り上がりのあるたし算】結局、どんな教え方をすれば良い?
ここまで、繰り上がりのあるたし算(ひき算)の教え方を紹介してきましたが、それでもうちの子にはどんな教え方が良いのだろう…と疑問に思う人もいるでしょう。
前提として、繰り上がりのある計算ができるには、数の合成分解がスラスラできる必要があります。
ここができない場合は、虫食い算をたくさんやって、数の合成分解から練習しましょう。
虫食い算は、こちらの無料問題集からダウンロード→印刷をして取り組ませてください。
一方で、数の合成分解はある程度できるけど、繰り上がりのある計算ができない場合は、その子が得意な計算方法で勉強するように指導しましょう。
上述したように、繰り上がりのたし算も引き算もそれぞれ、2パターンの教え方があります。
どちらでも良いので、今のその子にあった計算方法で、算数の本質が身につくように教えてあげましょう。
得意なやり方を反復すれば、繰り上がりのある足し算・引き算は上達する!
ここで、注意しておきたいことして、いくら得意な計算方法だからといって、一回の勉強では覚えられないということです。
勉強というのは、得意なやり方ではないとスムーズに覚えることができません。
しかし、得意なやり方だからといって、一回の勉強でできるようになるわけでもないのです。
つまり、覚えるやり方で何度も勉強することが、繰り上がりのある計算を習得する上では重要だと言えます。
まとめ:繰り上がりのあるたし算には2つの教え方がある!
ここまで、繰り上がりのあるたし算(ひき算)の正しい計算方法を紹介してきました。
繰り上がりのあるたし算ができるようになるには、数の合成分解ができる力が前提として必要です。
まず、あなたの子供がこのレベルに至っているかを、普段の学習の様子をチェックしておきましょう。
その上で、その子の現状にあった教え方を実践してみてください。
早く教え方を知りたい人は、4番目の見出しの【本題】から見てください。