今回の記事では、ディスグラフィア(書字障害)のトレーニング方法を6つ詳しく紹介する内容となっています。
あなたのお子さんは、文字を書く時に、以下のような状態ではありませんか?
- 漢字の左右が逆に書く
- 雰囲気で間違った漢字を書く
- 文字を書くのが遅くて、板書が間に合わない
- マスや線に沿って、文字が書けない
上記の状態に、心当たりがあるのではないでしょうか?
どれか一つでも、当てはまるお子さんは、今回紹介するトレーニング方法を実践していきましょう。
字を書くよりも、字を読む方に課題があるお子さんは、ディスレクシア(読字障害)の可能性もあります。
ディスレクシアのトレーニング方法については、下記の記事を参考にしてみてください。
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ディスグラフィアのトレーニング方法は、主に2種類
ディスグラフィアのお子さんのトレーニング方法には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 姿勢トレーニング
- 鉛筆の持ち方トレーニング
これらのトレーニングを並行して行えば、字をキレイに書けるようになる可能性があります。
どちらか一方だけよりも、できれば両方できる方が望ましいです。
その理由も、この後解説していきます。
では、次の章から、一つひとつのトレーニング方法を深掘りしていきましょう。
ディスグラフィアの姿勢トレーニング方法①椅子と机のサイズを調整する
ディスグラフィアのお子さん向けの一つ目の姿勢トレーニング方法は、椅子と机のサイズを調整することです。
人間工学に基づくと、子どもの身長に適した机と椅子のサイズが、ある程度決まっています。
参考程度に、以下の表をご覧ください。
身長 | 120cm | 130cm | 140cm | 150cm |
机の高さ | 52cm | 55cm | 60cm | 64cm |
椅子の高さ | 30cm | 32cm | 35cm | 38cm |
このように、身長が伸びれば机と椅子の高さも変わっていきます。
そのため、子ども用の机と椅子を購入するなら、昇降機能のある物を選ぶと良いでしょう。
足の裏がピッタリ高さの椅子で、肩が上がらずに楽に肘を置ける机と認識しておくとイメージしやすいですよ。
ディスグラフィアの姿勢トレーニング方法②バランス感覚を養う
2つ目の姿勢トレーニング方法は、バランス感覚を養うことです。
姿勢を保つには筋力が大切なのではなくて、姿勢を真っ直ぐに直せるバランス感覚の方が大切になります。
バランス感覚を鍛えるには、バランスボールや平均台などが活用できます。
姿勢が悪いからと言って、腕立て伏せや腹筋をしても、あまり効果はありません。
姿勢を保つにはバランス感覚も必要なので、筋力だけでなく筋力を上手に使えるようになることがポイントです!
ディスグラフィアの姿勢トレーニング方法③補助具を使う
3つ目の姿勢トレーニング方法としては、姿勢を保つ補助具を使うことです。
姿勢を鍛えるのと同時に、姿勢を保ちやすいように補助具で工夫することも大切になります。
例えば、椅子の上に滑り止めマットを敷くだけでも、猫背になりにくくなります。
姿勢トレーニングは、一朝一夕で効果が出るものではありません。
滑り止めマットは、姿勢を保つ目的を果たすには即効性ある手段なので、かなりおすすめです。
ディスグラフィアの姿勢トレーニング方法④両手を同時に使う
4つ目は、両手を同時に使う活動をたくさんすることです。
なぜ字を書くことが難しいのかと言えば、右手と左手で異なることをやっているからに他なりません。
右利きの場合、左手でノートを押さえて、右手で字を書きます。
左手は静止しているのに、右手は動かしており、つまり左右で異なる動作をしているのです。
左右で異なる動きを鍛えるのであれば、例えば工作でたくさん左右の手を使ってもらうと良いでしょう。
このように、両手で異なる動作をすることで、勉強の時に効率よく手先を操作することができるようになります。
そもそも、鉛筆の悪い持ち方とは?
鉛筆の持ち方は、厳密に言うと人それぞれですが、よくある悪い持ち方は以下の二つのパターンです。
①鉛筆を握り込んでいるパターンと②三つ指で持てていないパターン(4本指で把持している)になります。
それぞれの鉛筆の持ち方を改善する方法を次の見出しから、詳しく紹介していきます。
ディスグラフィアの鉛筆の持ち方トレーニング①薬指と小指を鍛える
鉛筆の持ち方をトレーニングする1つ目の方法は、指の力を鍛えることです。
ものを握る力が弱ければ、鉛筆を正しく持ってきれいな字を書くことはできません。
5本の指のうち特に重要なのが、4番目の薬指と5番目の小指です。
これらの指の力がないと、適切な手の形をキープし続けることができません。
薬指と小指を鍛えるには、鉄棒にぶら下がったり、綱引きをしたりすることがおすすめです。
指の中でも、特に薬指と小指に力が入る遊びをできるだけ取り入れると良いでしょう。
ディスグラフィアの鉛筆の持ち方トレーニング②補助具を使う
鉛筆の持ち方をトレーニングする2つ目の方法は、輪ゴムやクリップなどの補助具を使うことです。
鉛筆を正しく持てるように矯正する道具があれば、適切な手の形をキープできる可能性があります。
Amazonや楽天市場でも、鉛筆の持ち方を正しく矯正する道具が販売されているので、手っ取り早く持ち方を直させたい場合は、かなり有効でしょう。
ディスグラフィアにおすすめのタブレット教材【スマイルゼミ】
ここまで、ディスグラフィアのお子さんにおすすめのトレーニング方法をお伝えしましたが、もっとも効果的な方法としてタブレット教材があります。
中でも、ディスグラフィアのお子さんに一番おすすめなのは、スマイルゼミです。
理由は、以下の2つです。
- きれいな字を書くことに特化したタブレット教材
- どのタブレット教材よりも安い
スマイルゼミはタッチペンの質が非常によく、きれいな字を書くためのシステムがタブレットに搭載されています。
そもそも、他のタブレット教材にはタッチペンがなかったり、タッチペンの質が悪かったりします。
国語や算数などの学習まで欲張らず、純粋に字だけをきれいに描けるようになって欲しいなら、スマイルゼミ一択と考えて良いでしょう!
ちなみに、発達障害向けとされる天神やすららは、料金が高い上にタッチペンがないので、おすすめできません。
「書き」に特化したスマイルゼミがおすすめですよ!
ディスグラフィアのトレーニング効果は、かなり時間がかかる!
ディスグラフィアのお子さんがきれいに字を書けるようになるには、かなり時間がかかるのが実情です。
そこで、一つの考え方として、「字をきれいに書くことに、そこまでこだわらなくても良い」があります。
つまり、字をきれいに書けなくても、パソコンやスマホで文字を入力できれば、相手にメッセージを伝えることはできるということです。
もちろん、きれいな字を書けることに越したことはありません。
しかし、もともと字を書くのが苦手な障害を持っているのに、字をきれいに書くことにエネルギーを消耗しすぎるのも、精神衛生上良くないでしょう。
そのため、字をきれいに書く練習をするのと同時に、字を書かなくても大丈夫なように今から対策を考えておく必要があります。
ディスグラフィアのお子さんは、早期にタイピングも学ぶべし
ディスグラフィアのお子さんは字をきれいに書くと同時に、キーボードで文字を打つタイピングを早期から鍛えておくべきです。
なぜなら、字をきれいに書くことに一生懸命になるよりも、すばやくタイピングして文章作成できる方が、将来の役に立つからです。
子どもの頃は鉛筆で文字を書くことが多くても、大人になればパソコンでメールを返したり、資料を作ったりするようになります。
そのため、ディスグラフィアとわかった時から、早めにタイピングを練習して将来困らないように支えていきましょう。
まとめ:ディスグラフィアとわかったら、すぐにトレーニングすべし
ここまで、ディスグラフィアのお子さん向けの効果的なトレーニング方法を詳しくお伝えしてきました。
結論、字をきれいに書く練習をするのは構いませんが、それだけに一生懸命になると、お子さん本人が辛くなります。
そして、パソコンのタイピング入力を早期から習得し、将来字を書かなくても済むように準備しておく必要があるのです。
そのため、お子さんには字をきれいに書くこと、タイピング入力の両方をバランスよく練習してもらえると幸いです。