不登校でゲーム依存症のお子さんに、どのように対応したら良いのか?、迷ったことはありませんか?
もし、ゲームの時間を短くしたり、禁止したりしている場合は、ちょっとやり方を考え直したほうが良いかもしれませんよ。
そこで、今回の記事では、不登校でゲーム依存症のお子さんへの具体的な対処法を5つお伝えします。
これだけはやらないほうがいい対応も2つだけ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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不登校中にゲーム依存症になってしまう理由とは?
不登校にゲーム依存症になりやすい子どもには、以下3つの理由があげられます。
- ゲーム以外の趣味がない
- 勉強できない劣等感をゲームでカバーしようとしている
- 発達障害で刺激の強いものに依存しやすい
①ゲーム以外の趣味がない
ゲーム依存症の子供は、ゲーム以外の趣味を持っていないことが多いです。
暇を持て余すことが苦手な子供であれば、唯一の趣味であるゲームで時間を費やします。
一方で、ゲーム以外に工作やパソコンなど他にもやることがあれば、ゲーム依存症になる可能性はグッと下がります。
②勉強できない劣等感をゲームでカバーしようとしている
学校は基本的に勉強するところなので、勉強ができなければ当然、自分に対する自信を見失いやすくなります。
学校生活の多くを占める授業。
それをほとんど理解できずに、着席し続けることがどれだけ苦痛なのは、少し想像すればわかるはずです。
そのため、勉強で傷ついた自尊心を補うために、唯一得意であるゲームに行き着くことが多いです。
③発達障害で刺激の強いものに依存しやすい
不登校のお子さんの中には、発達障害の特性を持つ場合もあります。
例えば、衝動性の強いADHDのお子さんは、ゲームやおやつなど、目の前の楽しいことに飛びつきやすく、依存しやすい傾向にあります。
そのため、発達の特性上、ゲームにハマりやすいこともあるのです。
不登校でゲーム依存症への対処法①現状を話し合う
ここからは、不登校でゲーム依存症のお子さんへの対処法を5つ紹介します。
一つ目は、「今の現状について、子どもがどう思っているのか」を、子どもとよく話し合うことです。
「ゲームやめなさい!」と禁止したくなる気持ちはよくわかりますが、グッと堪えて、本人に今の気持ちを尋ねてみましょう。
- 今のままじゃダメなのはわかってるけど、ゲームに手を出してしまう
- 辞めたいんだけど、ゲームを触っていないと不安でイライラしてしまう
本人と対話することで、上記のように本人から思わぬ実情を知ることができるかもしれません。
まずは、子どもの困りごとに共感して、そこから共に解決策を探っていきましょう。
不登校でゲーム依存症への対処法②お互いに納得できるルールを決める
二つ目の対処法は、ゲームに関するルールを決めることです。
これは、親と子どもが納得できるルールというのがミソとなります。
というのも、一方的に「ゲームは1時間ね!」などと、親が押し付けがちだからです。
ちなみに、人は禁止されると2倍やりたくなってしまう習性を持っており、心理学ではこれをカリギュラ効果と呼びます。
だからこそ、お互いに納得したルールを決める必要があるのです。
- 一日3回、ゲームを1時間やっても良い。ただし、その都度休憩を30分取ること
- ドリルを10ページが終われば、夕方の5時までいくらでもやっても良い
何を条件にゲームを許可するのか、何時間ゲームを許可するのか、そういった細かい条件は気にしなくても良いです。
要は、子どもが納得した条件で約束できるように、話し合いを進めてみてください。
自分が納得したルールであれば、子どもはルールを守ることができます。
不登校でゲーム依存症への対処法③ゲーム以外の活動を探す
三つ目の対処法は、ゲーム以外の活動を探すことです。
ゲーム以外にやることがないから、ゲームばかりしている可能性もあります。
例えば、動画編集やプログラミングなどは、ゲームに近いものがありますから、興味を持って取り組むかもしれません。
特に、プログラミングはゲームと相性が良く、ゲームを作りながらゲームを遊べます。
ゲームで遊びながら、プログラミングスキルやパソコンスキルを身につけれる可能性があるので、子どもとしても受け入れやすいでしょう。
とにかく、「ゲーム以外に楽しめる活動はないか?」を探してみることをおすすめします。
不登校でゲーム依存症への対処法④学校以外の居場所を作る
四つ目の対処法は、学校以外の居場所を作ることです。
不登校になると、子どもの居場所が一つなくなってしまいます。
すると、自分の居場所が減り、精神的に不安定になりがちです。
そのような場合は、フリースクールなどを活用して、日中の居場所を確保してください。
フリースクールでは、同じ境遇の仲間との勉強や作業活動があります。
自宅でゲーム漬けより、明るい未来が見えてくるかもしれません。
また、放課後等デイサービスで日中過ごすのも一つの案です。
放課後等デイサービスは、「今の状態だと発達に支障をきたす」と医師が判断すれば、特別診断名がなくても、通所することができます。
放課後等デイサービスとは、発達に困難を抱える子供向けのデイサービスです。
国の福祉サービスなので、フリースクールよりも料金をグッと安くすることもできますよ。
不登校でゲーム依存症への対処法⑤専門機関に相談する
五つ目の対処法は、専門機関に相談することです。
厚生労働省の報告(2020年)によると、小・中学生の不登校児の人数は、18万人以上となっており、年々その数は増加しています。
不登校の具体的な相談窓口は、以下の施設で受け入れられています。
- 学校にいるスクールカウンセラー
- 児童相談所
- 児童相談センター
- 児童家庭支援センター
- 教育センター
- 地域の精神科や心療内科、小児科
不登校は、単に学校に行かないという問題だけではありません。
ゆくゆくは、うつや非行など、さらに事態に発展する可能性もあるので、専門機関への早めの相談をおすすめします。
これだけはやってはいけない①ゲームを没収する
ここからは、これだけはやってはいけない対応を2つ紹介します。
一つ目は、ゲームを没収することです。
子どもからゲームを遠ざける一番簡単なやり方ですが、子どもの反発が激しくなります。
なぜなら、ゲームはその子にとって精神安定剤のようなものだからです。
いきなり取り上げたら、親=自分の安全を脅かす者として、暴力や暴言など激しく攻撃されることが予想されます。
そのため、ゲームを取り上げるのではなく、上述の対処法のように、現状について話し合うところから始めてみてください。
これだけはやってはいけない②勝手にルールを決める
勝手にルールを決めるのも、親がやってはいけない対応の一つです。
- ゲームは一日1時間ね!約束よ!
このように、自分のライフワークでもあるゲームルールを勝手に決められては、理不尽に感じるに違いありません。
もしも子どもの意見を聞かずに、親がルールを押し付けてしまえば、子どもは「何を言ってもダメなんだ」と何も相談してくれなくなります。
そのため、ルールを決める際には、親子で話し合う時間を持ちましょう。
【ポイント】親と子どもが納得した上で、決めること!
不登校のお子さんへの対処法で大切なのは、親と子どもが納得した上で物事を決めることです。
一方的な押し付けでは、親か子どものどちらかが不満を抱いてしまい、不登校の状態も、ゲーム依存の状態も改善することは難しいでしょう。
そのため、対話を心がけて、お互いが納得できる取り組みを親子で実践してみてください。
不登校児への対処法まとめ:ゲーム以外の活動を提案してみよう!
ここまで、不登校でゲーム依存症になっているお子さんへの対処法を詳しく解説しました。
ゲームばかりするお子さんへの対応で、よくあるのがゲームの制限や禁止。
しかし、それだけでは子どもの精神的不安を取り上げるだけになってしまいかねません。
そのため、ゲーム以外の活動を一緒に探して、興味を持てるものを増やしてきましょう。
ちなみに、ゲーム好きなお子さんなら、プログラミングに興味を持つ可能性が高いです。
好きなゲームを作りながら、プログラミングを学ぶことができるので、無理にゲームを禁止する必要もありませんよ。
これを機に、ぜひプログラミングにも挑戦させてみてはいかがでしょうか?