あなたのお子さんはもう小学生なのに、ひらがながまだ読めない…なんてことありませんか?
周りとどんどん差がついて、授業に遅れをとってしまうのは避けたいですよね。
ひらがなが苦手なお子さんを持つあなたは、今まで音読をやらせたりドリルをやらせたり、きっと試行錯誤してきたに違いありません。
しかし、子どもによっては、もっと違うやり方でひらがなを学習した方が覚えられるかもしれないですよ。
そこで、今回の記事では、小学生の段階でひらがなが読めない状態から読めるようになる対策を詳しく解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
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小学生でひらがなが読めない子どもは意外とたくさんいる
文部科学省の調査(2022年)によると、全国の公立小中学校では、1クラスに2人以上はひらがなが読めないなどの、学習困難を抱えていることがわかっています。
このように、一定数、ひらがなが読めない子どもは存在するので、決して珍しい話ではないということがわかります。
しかし、ひらがなが読めないことは、学習の困難さに直結する重大な問題です。
しかも、あらゆる科目の問題は解けずに、日常生活にも困り感をもたらします。
そのため、「うちの子はひらがなが苦手なんだな」と気づいたら、早期に対策を打つことが大切になります。
そもそも、ひらがなが読めないってどういう状態なの?
大人は当たり前のようにひらがなを読むのに、「なんでうちの子は、ひらがながわからないの?」とイライラすることもあるでしょう。
我々が何気なく読めるひらがなですが、文字(あ)と音(あ)が一致して初めてひらがなを読むことができるのです。(下図)
英語で例えると、Aをエー、Bをビーと文字と音が一致して初めてアルファベットが読めます。
このように、文字と音がスムーズに一致させることを音韻(おんいん)と言いますが、ひらがなが読めないお子さんに対しては、この音韻の力を習得させることが重要となります。
音読は大事だが、やり方を工夫する必要があり
音韻の力を調べるには、音読させることが1番簡単です。
音読をさせてみて、逐次読みをしているようであれば、音韻の力が弱いと言うことになります。
音読は音韻の力を身につけるのに直結するので、逐次読み対策にはとても効果的な方法となるのです。
ただし、学年相応になってもひらがながスムーズに読めない、いわゆる学習障害のお子さんにとっては、音読は非常に負荷が高い活動になります。
実際、ひらがなが読めないお子さんに対して、すでに音読は実践済みと言う親御さんも多いのではないでしょうか。
実は、音読にもお子さんのレベルに合わせてやり方を変える必要がありますし、そもそも音読をやらない方がいい場合もあります。
次の章から、ひらがなが読めない時の対策を詳しく解説していきますよ。
ひらがなが読めない小学生にやるべき対策①絵本の読み聞かせ
ひらがなが読めない小学生への一つ目の対策は、絵本の読み聞かせです。
自ら文字を読んで声に出す作業である音読は、文字→音に変換する操作を頭の中でやるため、お子さんによっては難しくて全然できない場合もあります。
一方で、絵本を読み聞かせて、音→文字に変換して理解する方(音読とは、逆の変換)が、ひらがなの習得がしやすくなります。
親御さんとしては、絵本を読み聞かせるなんて、幼稚園児みたいなことをいまさらやってられないと思うかもしれません。
しかし、実際にやってみると、読み上げる音と文字そして、イラストの視覚支援も相互作用して、お子さんのひらがな習得を後押ししてくれますよ。
ひらがなが読めない小学生にやるべき対策②具体物を使って単語を覚える
2つ目の対策は、具体物を使って単語を覚えることです。
ひらがなの一文字ずつ読むのはできても、単語になると、急にたどたどしく読むお子さんもいます(下図)。
つまり、単語を見ても、具体物を頭の中で思い起こせていない状態です。
その場合は、具体物を使って、ひらがなを覚えていきましょう。
りんごをみて、りんごと発音できても、りんごという文字を見てもりんごと発音できない場合が多いです(下図)。
そのため、具体物またはイラストを添えて、ひらがなを覚えるようにすると、学習が早いでしょう。(下図)
ひらがなが読めない小学生にやるべき対策③歌を覚える
ひらがなが読めない時の3つ目の対策は、歌を覚えることです。
耳でひらがなを覚えてから、歌詞を読むとひらがなの習得が早くなるお子さんもいます。
ひらがなはスラスラ読めないのに、アニメソングは流暢に歌っている子どもは耳から覚える方が得意な証拠です!
詩や童謡を歌って覚えてから、歌詞を見るとよりひらがなの習得が期待できます。
ひらがなが読めない小学生にやるべき対策④音読しやすくする
4つ目の対策は、音読がやりやすくなるように工夫することです。
ひらがなが読めない子どもにとって、音読そのものがとてもハードルが高い活動になります。
よくよく考えてみると、長い文章を読むのは意外と大変なことです。
以下の文章をご覧になってください。
すごく読みにくいと思いませんか?
それは小学生のお子さんも同じことです。
そのため以下の画像のように、単語や文節ごとに区切って音読しやすくすることをおすすめします。
また、行を読み飛ばしてしまうお子さんに対しては、リーディングスラッカーやカラーバールーペがおすすめです。(下写真:カラーバールーぺ)
両隣の行に惑わされずに、音読できるので、一度試してみると良いでしょう。
「しゃ・しゅ・しょ」が読めない子どもへの対策
ある程度、ひらがなが読めるようになっても、「しゃ、しゅ、しょ」のような特殊文字が苦手なお子さんも多いです。
難しい理由として、2つの文字なのに、1音であり、文字と音が一致していないことがあげられます。
よく考えてみると、本来「しや」と読むところ、「しゃ」と1音で読むことになっていますよね。
このように、文字数と音数の不一致がひらがなが苦手なお子さんを混乱させるのです。
そのため、はじめは「しゃ」を一つの文字として認識させてあげた方が、音読やひらがなの書きに役立つでしょう。
すでに勉強嫌いになって、手に負えないならゲームの活用もあり
勉強が嫌いで、ひらがなのプリントを見るだけでかんしゃくを起こすお子さんも中にはいるかもしれません。
そんなお子さんには、ゲームでひらがなを覚えてもらうことがおすすめです。
中でも、特におすすめなのが、ニンテンドーから発売された「読みトレGO!」です。
読みトレGO!は、ひらがなが読めないお子さんのために開発されたNintendo Switch対応のゲームソフトです。
さらに、ゲームには映像や音などひらがなを覚える手がかりが散りばめられているので、ゲームを楽しむうちにひらがなも覚えられますよ。
Amazonでも、販売されています!一度、ご覧になってみては?
注意点:周りと比べるのではなく、その子に合わせて支援するべし
我が子だけひらがなが苦手だと、学校の授業についていけなくなる…!と心配になる気持ちもわかります。
しかし、一番大切なのは、周りの子と比べるのではなく、あなたのお子さんの過去と現在を比べることです。
着実に、ひらがなを覚えるようになっているに違いありません。
そのため、焦らずにあくまでお子さんの習熟ペースに合わせていくことが大切になります。
まとめ:ひらがなを覚える方法は音読だけではない!
ここまで、ひらがなが読めない状態から読めるようになる具体的な対策を詳しく解説しました。
オーソドックスな方法である音読では、どうしても、なかなかひらがなを覚えられないお子さんもいます。
そのため、お子さんの様子をよく観察して、どんな方法でひらがなを習得できるのかを、見極めておきましょう。
ちなみに、普通のひらがな学習だと、やる気にならない状態のお子さんにはゲームがおすすめです。
読むトレGO!なら、ゲームをしながらひらがな勉強ができるので、一度試してみるのもアリですよ。