突然ですが、あなたのお子さんは漢字が得意ですか?
- 勉強はそこそこやっているけど、全然覚えられない…
- なんか良い支援方法はないのかな?
上記のように悩んではいないでしょうか?
実は漢字練習は奥が深く、単にドリルを解くだけでは、覚えることが難しい場合があるんですよ。
そこで、今回の記事では、漢字が覚えられない時に考えたい5つの支援方法を徹底解説します。
5つもあれば、どれか一つの勉強方法は、あなたのお子さんにマッチするはずですよ。
また、記事の後半には、作文で漢字を書けるようになる方法も3つ紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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【大前提】漢字を覚えるための3つの段階を知っておこう
多くの親御さんは、子どもが「漢字が書けない」状態を見て、「この子、漢字覚えられないのね…」と思います。
しかし、漢字を覚えて書くには、以下の3つの段階があることを知る必要があります。
よくよく考えると、読めない漢字は、当然書くことはできません。
例えば、あなたは「薔薇」という漢字を読めますか?
正解は「バラ」です。しかし、この漢字いきなり書けと言われたら、私なら書けません。
しかし、書けなくても、問題の選択肢に「薔薇」という漢字があったら、正しい漢字を選べそうですよね?
つまり、読む力と選ぶ力があって、はじめて書く力につながると言えます。
したがって、これらの段階を守ることが漢字を覚える近道だと言えるでしょう。
漢字が覚えられない時の支援①読みを覚える
まずは、漢字の読みを練習するところから始めましょう。
漢字が読めなければその後の「選ぶ」、「書く」に繋がりません。
どれくらい漢字が読めるのかは、学習プリント.comの学年別漢字一覧表を使いましょう。
A4用紙一枚で、一年間で習う漢字が全て確認できます。
読みを練習するには、まず大人が読み上げます。
そして、その読んだ音を子どもが真似して発音して、漢字の読みを復唱するやり方がおすすめです。
これを、追い読みと言います。英語で言うシャドーイングですね。
ちなみに、ひらがなを習得するにも、まずは読み聞かせることから始まります。
文字がわからないなら、聞いて覚えてもらいましょう。
漢字の「読み」につまづいているお子さんには、読み上げ機能があるタブレット教材がおすすめです。
親が子どもの勉強にべったりつく必要がないので、精神的にとても楽になります。
>>発達障害児向けのタブレット学習を選ぶたった一つのポイント
漢字が覚えられない時の支援②正しい字を選択する
二つ目の支援方法は、正しい漢字を選択する練習することです。
一般的に、「読み」に対して、「書き」は難易度が高いです。
要は、読めるけど、書けないと言う状態ですね。(例:憂鬱、麒麟)
そのため、読みの練習をしたら、いきなり「書く」に移るのではなく、「選ぶ」を極めましょう。
具体的には、上記の写真のように、すきるまドリルの漢字の穴埋め問題とその答えと一緒に印刷します。
そして、答えの漢字をハサミで切り抜きます。
準備できたら、お子さんにのりで貼り付けて勉強してもらってください。
一枚につき、切り抜きは5分くらいで終わりますよ。
手間かもしれませんが、お子さんの漢字習得のために頑張りましょう。
いちいちプリントを印刷して切り抜くなんてやってられない!と忙しい親御さんには、タブレット教材がおすすめです。選択肢から漢字を選んで勉強できますよ。
漢字を正しく選択できたら、メールでタイピングができます。
そのため、社会的な自立を考えたら、正しい漢字を選ぶところまでできればOKです。
ただし、せめて、名前と住所だけ正確に書けるようにしておきましょう。
H26年の国語の世論調査では、文字を書かない人が全体の3割弱いることがわかりました。
つまり、大人になるとペンで文字を書く頻度が少なくなると言えます。
社会的に自立した生活を送るには、漢字を書くことはさほど重要ではなく、仕事や日常生活で、タイピングしたりスマホのフリック入力する方が役に立つと言えるでしょう。
漢字が覚えられない時の支援③漢字を書き写す
三つ目の支援方法は、漢字をそのまま書き写すことです。
さっき見た漢字をすぐ思い出して書けたら良いですが、ワーキングメモリが低くて、全くできないお子さんがいます。
そのため、まず「見て、覚えて、書く」を繰り返しましょう。
「わからない~!」とお子さんが頭を悩ます時間を減らして、勉強の量をこなすことをおすすめします。
目で見たもの(聞いたもの)を記憶して、何かに使う力を指します。
例えば、板書に書かれた文字を見て、ノートに書き写す、4桁の暗証番号を見てすぐ打ち込むなど、が挙げられます。
ワーキングメモリの理解をもっと深めて、お子さんの漢字勉強に役立てたいと考える親御さんは、以下の教材を活用すると良いでしょう。
私も色々教材買って試していますが、実践に比重が置かれた良書でしたよ。
漢字が覚えられない時の支援④漢字の形を覚える
四つ目の支援方法は、漢字の形に特化して覚えることです。
答えを書きうつしても漢字を正確に覚えられないお子さんも中にはいます。
漢字は一部でも間違うと0点になってしまうため、漢字を成り立たせるパーツひとつひとつを正確に覚えなくてはいけません。
その際にオススメなのが、部首カルタ(以下の写真)で節を正確に覚えることです。
部首の形が取り札となっており、部首を正確に覚えるにはうってつけの教材です。
ちなみに、部首カルタは、ゲーム感覚で部首の形を覚えることができるため、特に勉強にやる気が湧かないお子さんにおすすめですよ。
漢字が覚えられない時の支援⑤漢字を書いて覚える
最終的には、紙に漢字を書いて覚えることがベストです。
ただし、普通に書いても記憶に定着しない、やる気が出ないという場合には、以下の3種類の勉強方法を実践しましょう。
- 語呂合わせで漢字を覚える
- 書き順に沿って漢字を覚える
- 例文で漢字を覚える
それでは、それぞれの勉強方法を確認しましょう。
語呂合わせで漢字を覚える
漢字の形を目で見て記憶して、漢字を書くのが苦手なお子さんも多いです。
その場合は、語呂合わせで耳で漢字の形を覚えるやり方がおすすめになります。
漢字はカタカナや簡単な漢字を組み合わせて成り立つので、例えば上記のように語呂合わせで楽しく覚えると良いでしょう。
ちなみに、語呂合わせを一から考えるのはかなり大変なので、市販の語呂合わせカードを使うことをおすすめします。
書き順に沿って漢字を覚える
漢字をただ写していると、書き順がめちゃくちゃになってしまうことがあります。
書き順をある程度守ることは、バランスの取れた字になり、記憶にも残りやすいです。
例文で漢字を覚える
漢字は例文によって意味が異なることもあります。
例えば、「生」という漢字は、生活(せいかつ)、誕生(たんじょう)、生える、生きる、生じるなど、読み方も意味も変わってきますよね。
そのため、例文とセットで漢字を覚えるようにすると良いでしょう。
本当にお子さんにぴったりの勉強方法をを見つけたい場合は、医療機関などでK-ABC(ケーエービーシー)とWISC(ウィスク)という検査を受けることをおすすめします。
これらの検査を受けることで、勉強する時にどんな能力を使えば効率よく漢字が覚えられるのか、病院側から教えてくれるはずです。
【注意】漢字は覚えても使えなかったら意味がない
漢字をいくら覚えても、日常生活で活用できなければ、単なるテストのためだけの漢字勉強になってしまいます。
その最たる結果としてよくあるのが、作文でひらがなしか書かない(少しは漢字書けるのに)ということです。
せっかく勉強しているのであれば、日常生活でも漢字を積極的に活用してもらいたいですよね。
そのため、次の章からは、作文で漢字を書けるようになる方法を3つお伝えします。
作文で漢字を書ける方法①マインドマップで漢字を書き出す
作文で漢字を書けるようになる一つ目の方法は、マインドマップで漢字を書き出すことです。
マインドマップとは、連想ゲームのようなもので、以下の写真のように、思いつくものをできるだけ漢字で書いてもらいます。
お子さん一人でやってもらっても構いませんし、親子で交互に漢字を書き出すのも良いでしょう。
また、漢字だけでなく、カタカナやひらがなが混じっても構いません。
「〇〇といえば?」や昔の思い出などをお題にすれば、スラスラと漢字を含んだ単語を想起しやすいので、ぜひ試してみてください。
作文で漢字を書ける方法②テーマ作文をする
次におすすめの作文で漢字を書けるようになる方法は、テーマ作文です。
いきなり作文をするのは、難しいので、以下の写真のように、特定のものを説明する文章を考えてもらいましょう。
例えば、お題が「ハサミ」だとします。
別に、難しいことはありません。ハサミの説明するだけです。
- ハサミでは、物が切れます。
- チョキチョキ切ります。
- これは、右利き用です。
- ダイソーで百円で売っていました。
このように、難しいことは考えずに、思ったことを書くようにお子さんに提案してみましょう。
作文で漢字を書ける方法③日常的に漢字を使うように工夫する
最後に紹介する方法は、日常的に漢字を使うように工夫することです。
漢字を書こうとしないお子さんは、テストの時以外に漢字を書く機会がほぼありません。
漢字を使いこなすには、呼吸するかのように、日々の生活の中で漢字をアウトプットすることが重要なのです。
例えば、毎日3行日記を書いてもらう、メモ用紙に買い物リストを書いてもらうなどが、日々の工夫として考えられます。
「いかに漢字を書く機会を増やせるのか?」を各ご家庭で考えてみてください。
まとめ:お子さんの得意な勉強方法を見つけよう!
支援方法を紹介したから、得意な勉強方法を見つけて、実践することを推す
ここまで、漢字が覚えられないお子さんに、勉強の支援をする方法について詳しく解説しました。
勉強している割に、漢字テストの点数が低かったり、作文で漢字が使えなかったりするのは、日々の漢字勉強のやり方を工夫する必要があります。
ぜひ、今回の記事を通して、お子さんにぴったりの勉強方法を探してみて実践してください。