「子供がプログラミングに興味を持ってきたけど、独学はできるのだろうか?」と気になったことはありませんか?
子供がプログラミングに興味を持つことはすばらしいことです。
ただし、独学の方法を間違うと、子供がプログラミングを苦痛に感じ、嫌いになってしまうかもしれません。
しかし、子供の特性に合わせた独学方法を選ぶことができれば、子供が挫折することなくプログラミングを楽しむことができます。
そこで、今回の記事では、子供の特徴に合わせたプログラミング学習方法を詳しく解説します。ぜひ、参考にしてみてください。
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うちの子供はプログラミングを独学できるの?【ケースバイケース】
結論、できる場合とできない場合があります。
というのも、プログラミングの種類によって難易度が異なり、子供の年齢では理解できないケースもあるからです。
例えば、子供がプログラミングをするとなると、主に以下の2種類があります。
- ブロックプログラミング:パソコンを使わずにやる。特別な説明がなくても、ブロックを組み合わせて遊べる。
- Scratchプログラミング:パソコンを使う。簡単な読み書きができないと、説明を見聞きしてもわからない。
ブロックプログラミング:ひらがなが読めなくてもできる
ブロックプログラミングは、ブロックを同じ色や形で合わせることで、プログラミング的思考を養うものです。
ひらがながわからない幼児でも、色や形の認識さえできていれば、プログラミングの基礎を勉強できます。
どんな年齢・どんな理解力の子供でもできるのが、ブロックプログラミングです。
Scratchプログラミング:パソコン操作が必要
Scratchプログラミングは、ブロックプログラミングと異なり、パソコンを使う必要があります。
画面の中には、ひらがなで書かれた司令ブロックが用意されており、マウス操作も必要です。
そのため、Scratchができる最低条件は、「 ひらがなが読める」と「マウス操作ができる」ということになります
このように、子どもの年齢や理解力とプログラミングの難易度の組み合わせが正しければ、独学は可能だと言えます。
子供がプログラミングを独学するなら、Scratchがおすすめ
小学生以上の子供がプログラミングを独学するなら、Scratchがおすすめな理由は以下3つあります。
- 多くの小学校で導入されている
- 学習教材がたくさんある
- プログラミングをやったことがない親でも教えられる
多くの小学校で導入されている
小学校のプログラミング教育では、一番メジャーなツールであるScratchを学んでおけば間違いないでしょう。
文部科学省のサイトに、Scratchの導入事例が数多く掲載されています。それくらい、多くの小学生がScratchを勉強しています。
学習教材がたくさんある
Scratchの参考書は、とても多いです。さらに、動画学習やスクールも豊富にあるので、子供に適した学習方法を提案しやすいでしょう。
プログラミングをやったことがない親でも教えられる
子供が独学でプログラミングを勉強するとなったら、わからないことがあれば親がサポートする必要があります。
やったことないから難しそう…と親も心配になりがちですが、Scratchに関しては大人が参考書を読んで簡単に理解できる程度のレベルです。
そのため、「パソコンのどのボタンを押すのか?」や「参考書になんて書いてあるのか?」など、書かれてあることを教えることができれば十分でしょう。
次から、Scratchを想定したプログラミングの独学方法を深掘りしていきます。
子供がScratchプログラミングを独学する方法は主に2つ
子供がプログラミングを独学するには、以下の2つがあります。
- 本で独学する
- 動画で独学する
本で独学する
参考書を読んで理解して、学習する方法です。
本は形として手元にあるので、独学した後の達成感はあります。
参考書とパソコンの画面の2つを見ながら、プログラミングをすることになります。
そのため、勉強するときに若干スペースを取られてしまうかもしれません。
動画で独学する
動画では、実際に作っている過程を見ることが可能です。
講師の手順に合わせて、真似して自分のゲームを作ることがやりやすいです。
パソコン一台または、パソコンとタブレットで学習することができるでしょう。
本で学習できる子もいれば、動画学習が良い子もいます。
次から、それぞれの学習方法に適した子供の特徴をお伝えします。
本でプログラミングを独学できる子供の特徴とは?【読書ができる子】
大前提として、読書できるレベルの子である必要があります。
なぜなら、そもそも本に書かれてあることを読んで理解できなければ、プログラミングでゲームを作ることは難しいからです。
具体的には、以下のような読解レベルの子供だと、本の独学はかなり厳しいです。
- 文章を逐次(ちくじ)読みする
- ひらがな、カタカナがそもそも読めない
- 読むだけで疲れてしまう
例えば、「パソコンのエンターキーをクリックしましょう」と書かれていたとします。
そこで、「ぱ・そ・こ・んの・えん・たー・きーを・くり・つく・しましょう…」とぎこちなく読んでいる状態では、本の中身を理解するのは厳しいと言わざるを得ません。
本が読めないのにプログラミングを理解するのがどれだけ大変なのかは、大人の立場で置き換えて考えてみるとイメージしやすいです。
例えば、英語で説明されたプログラミング参考書を読むとします。
おそらく、英語を読むだけで精一杯となり、英語で書かれた中身を理解するところまでは、たどり着かないかもしれません。
このように、プログラミングを本で独学するには、「本をすらすら読めること」が大前提と言えます。本が読んで初めて内容を理解できるのです。
逆に、本が読めない子供の場合は、プログラミング以前に国語を勉強した方が良いとも言えます。
ただし、学習障害の読字障害(ディスレクシア)など、文章の読みだけがとても苦手な子供がいるのも事実です。
その場合は、別の勉強方法を実践することで、プログラミングが上達できる可能性もあるので、安心してくださいね。
次に紹介する独学方法は、本を読むのが苦手な子でも取り組みやすいやり方ですよ。
動画でプログラミングを独学できる子供の特徴は?【図形が得意な子】
本が苦手な子供におすすめなのが、動画でのプログラミング学習です。
なぜなら、動画学習だと映像を止めながら、講師の作業を真似してプログラミングができるからです。
仮に、ひらがなや常用漢字を読むのが苦手でも、実はプログラミングを勉強することはできます。
ちなみに、動画が得意な子供の特徴としては、タブレットやカーナビなど、機械操作をすぐに覚えられることです。
このような子供は、目で見て物を理解するが上手なので、その特性をいかした動画での独学をおすすめします。
動画でプログラミングを独学できる子供の特徴は?【歌詞を覚えるのが得意な子】
さらに、動画学習が得意な子供の特徴は、歌詞を覚えるのが上手なことです。
教科書はスラスラ読めなくても、テレビCMや歌の歌詞を暗記するのが得意なケースもあります。
つまり、耳からの情報を上手に処理することができる特性がある子ということができます。
このような子供は、動画学習をすることで、講師が話した説明を耳から聞いて理解するのが上手かもしれません。
そのため、本が読めなくても言葉を覚えるのが上手な子供の場合も、動画でのプログラミング学習は効果的と言えます。
動画でScratchプログラミングを勉強するおすすめの教材は?
Scratchを勉強するのにおすすめの動画学習サイトが2つあるので、紹介します。
- ドットインストール
- Udemy(ユーデミー)
ドットインストール
ドットインストールは、無料プランと月額1,080円の有料プランの2種類あります。
しかし、Scratchに関しては、有料プランの講座がないため、完全無料でScratchを学習することができます。
ドットインストールが無料提供しているScratchコースは3種類です(2021年6月時点)。
費用をかけずに、子供にScratchを体験させたい方は、ドットインストールを活用するのが良いでしょう。
Udemy(ユーデミー)
Udemy(ユーデミー)は、様々なプログラミング言語の勉強ができる動画学習サイトです。
ドットインストールと異なる点は、以下の3つです。
- 有料(1講座あたり約1,610円〜)
- スマホやタブレット端末にダウンロードできる
- 質問できる
ドットインストールが完全無料なのに対して、Udemyでは、1,610円〜の料金となっています。
また、買い切りなので、動画をダウンロードしてネット環境がなくても視聴可能です。
さらに、動画を見てもわからないことがあれば、講師にチャット欄から質問することができます。
UdemyのScratch講座はたくさんありますが、おすすめは、cです。
写真では4,800円の価格となっていますが、Udemyが頻繁にセールをやっているので、1,610円まで安くなっていることが多いですよ。
Udemyの公式サイトを見て、セール中だったらラッキーなので、購入してみると良いでしょう。
仮に、満足できない内容でも、30日以内なら無条件で返金できますよ。
うちの子は独学が厳しい…プログラミングスクールの正しい使い方は?
独学が厳しいとなれば、プログラミングスクールに通うことになります。
プログラミングスクールには、メリットとデメリットがあるため、簡単に確認しておきましょう。
メリットはマンツーマンで指導
スクールでは、講師によるマンツーマンを受けることができます。
わからないことをすぐに講師に聞くことができる上に、子ども一人ひとりのレベルに合わせて教えてもらえます。
また、同じくプログラミングを学ぶ仲間に出会えるので、何かしらの子供の刺激になることは間違いないでしょう。
デメリットは料金が高い
プログラミングスクールでは手厚く教えてもらえますが、ほとんどのスクールで月額1万円以上はします。
独学と比べると、明らかに費用が高いと言わざるを得ません。
スクールを上手に使う方法がおすすめ
スクールは独学よりも確かに料金が高いですが、子供がScratchについてある程度理解するためなら、数回の利用は良いでしょう。
例えば、1ヶ月〜2ヶ月だけスクールに通えば、料金もほどほどに抑えられます。
子供がどうしてもScratchを勉強したいというのであれば、回数を限定してスクールに通わせてあげることをおすすめします。
スクールに通えば、子供がScratchと相性が良いのかよくわかりますよ。
もし子供がScratchじゃないプログラミングをやりたいと言ったら?
実はゲームを作れるプログラミングは、Scratch以外にも、UnityやPython、JavaScriptなどもあります。
中でも、Unityは一部の子供の中では人気のあるプログラミングです。
というのも、有名なポケモンGOやスーパーマリオランがUnityで作られているくらい、Unityで作れるゲームはとてもクオリティが高いのです。
当然、ゲームのビジュアルや細かい実装はScratchと比べ物になりません。
ただし、Unityに限らず、PythonやJavaScriptのプログラミングでは、ゴリゴリなコードを書くので難易度が高いためです。
そのため、Scratch以外のプログラミングを子供がやりたいのであれば、スクールに通うことをおすすめします。
まとめ:子供がプログラミングを独学するなら適切な勉強方法!
子供がプログラミングを独学する方法を詳しく解説しました。
今回は、主にScratchの学習を想定して、独学方法に本と動画の2種類を挙げました。
ただし、子供の特性によって、どちらの方法が良いのか、その見極めが重要です。まとめると以下のとおりです。
- 本が読める→本で独学ができる
- 本が読めないけど、耳は良い→動画で独学できる
- 本が読めないけど、目で見て理解しやすい→動画で独学できる
場合によっては、スクールに数回通わせるのも、おすすめですよ。
「子供がプログラミングを勉強したい」と言ってきたときは、その好奇心を受け止めて、伸ばしてあげましょう。