- 学習の遅れを取り戻したい
- 苦手な科目を集中的に取り組んでもらいたい
- 得意な認知特性を活かして学習支援をしてもらいたい
発達障害のあるお子さんを抱える親なら、一度は上記のように考えたことはありませんか?
学年が上がるにつれて、周りのお子さんとの学力の差は浮き彫りになってくるので、せめて中学校に上がる前までにはなんとかしておきたい…と考える方もいるでしょう。
しかし、
発達障害のあるお子さんの学習支援は、果たして健常児も利用する「学習塾」でいいのか?
それとも、
療育機関である「放課後等デイサービス」の方が特性に配慮した学習支援をしてもらえるのか?
悩みどころですよね。
そこで、今回の記事では、学習塾と放課後等デイサービスのどちらを選ぶと良いのか?を詳しくお伝えしていきます。
Table of Contents
学習支援を受けるなら、学習塾と放課後等デイサービスのどっち?
発達障害のあるお子さんの学習支援を考えるなら、第一選択として、「個別療育型」の放課後等デイサービスを通所することを考えましょう。
個別療育型の放デイでは、障害特性と認知特性に合わせた学習支援を行ってくれることが多いです。
1人のスタッフが1時間近くマンツーマンで対応してくれるため、支援の質が高い傾向にあります。
ただし、個別療育型の放デイと言っても、運動支援型やプログラミングなど、特色が違うところもあるため、最寄りの事業所を問い合わせておきましょう。
ちなみに、「預かり型」の放デイでは、一度に多くの児童を預かるため、一人の児童に1時間の個別支援の枠すら持てないところも多いです。
また、異業種が参入しやすい預かり型は質の低いところも散見されます。
かと言って、すべての預かり型が質が低いわけでもないので、結局は事業所によく問い合わせる必要があります。
放課後等デイサービスにしないなら、個別指導型の学習塾がおすすめ
放課後等デイサービスで学習支援を受けないなら、「個別指導型」の学習塾が選ぶと良いでしょう。
なぜなら、発達障害のあるお子さんには、一斉授業よりも個別指導の方が、学習の苦手さを克服しやすいからです。
例えば、学校のカリキュラムに関係なく、お子さんの今の学習進捗度に寄り添った学習支援をしてくれるのであれば、十分苦手を克服できる可能性があります。
一般的な学習塾は、あくまで一斉授業をするので、お子さんが周囲に合わせてわからないことをそのままにしてしまうかもしれません。
年齢や学年に関係なく、今のお子さんのレベルに合わせた学びをさせたいなら、個別指導型の学習塾を選ぶと良いでしょう。
学習塾への送り迎えができない。家から出たくないなら、家庭教師もおすすめです。
【よくある失敗】学習塾でも結局勉強についていけない…
お子さんの学習支援をする上で、最も重要なのが、今のお子さんのレベルに合わせた学びができることです。
例えば、中学1年生であっても、今の学力が小学5年生レベルであれば、小学5年生から学ぶということになります。
特に、普通学級に在籍するお子さんは、どうしても周りの健常児と競争することになります。
しかし、わけもわからず勉強したところで、まったく身になりません。
結果的に、内容理解もできず、点数も取れず、失敗体験だけ積み上がって、自己肯定感が下がってしまいます。
下手すると、不登校やうつなど二次障害も起きかねません。
「周りと同じようにする」「普通に近づける」ような子育てではなく、目の前のお子さんにとって「何をするのが最善なのか?」をよく考えてみてください。
【おすすめ】学習塾と学習支援に特化した放課後等デイサービスを併用すると良い
ここまで、学習支援をする放課後等デイサービスと個別指導型の学習塾を紹介してきましたが、実はこの両方を併用するのもおすすめです。
放課後等デイサービス自体は、公費のサービスなので、どれだけ利用しても利用金額は増えません。(多くの場合、1か月の支払い上限4,600円)
しかし、学習支援に特化する放デイは人気なので、週に1回〜2回程度しか通所できないこともあります。
だからこそ、学習塾と併用すると良いでしょう。
いくら、学習支援をしてくれると言っても、週に1回だけの放デイ通所だけでは、際立った学習効果は見えにくいです。
学習の成果を出すには、ある程度の学習量も必要なので、その分は学習塾で補ってください。
放デイは療育機関でもあるので、発達障害の子育てで困った時に相談できる気軽な窓口にもなりますよ。
週に1回でもいいので、療育機関につながっておくことをおすすめします。
【注意点】オンラインの学習サービスは増えてきているが万能ではない
最近は、オンラインで完結する発達障害のお子さん向けの学習支援システムが登場してきました。
- タブレット学習
- オンライン学習塾
- オンライン家庭教師
しかし、これらの学び方は、お子さんに多くが委ねられており、自己管理能力が欠如していれば、勉強をやらなくなる可能性があります。
自宅にいながら自分のペースで取り組める学習システムは聞こえはいいものの、安くない使用料を払う以上は、親がしっかりやらせることが大切です。
そのため、オンラインの学習サービスを利用する際は、生活リズムを整えたり、ルールを守らせたりする工夫が必要となります。
まとめ:お子さんのレベルに合わせた学びを用意してあげましょう
ここまで、発達障害のあるお子さん向けに、「放課後等デイサービスと学習塾をどのように選べば良いのか?」を深掘りして紹介しました。
発達障害のお子さんへの学習支援で最も大切なのは、今のレベルに合わせた学びを用意することです。
例えば、中学1年生でも勉強についていけないのであれば、小学5年生レベルに戻って学ぶ必要があると言えるでしょう。
親としては、「周りに合わせない」「普通に近づけない」という観点をブレずに持ち続けることが大切です。
勉強は小学1年生からの積み上げなので、あくまで「目の前のお子さんのレベル」に着目して、「何をすることがこの子にとって最適なのか?」をよく考える機会にしてください。
最後まで、記事をご覧になっていただき、ありがとうございました。