あなたは、小学校の担任から、突然普通級から支援学級へ勧められた経験はありませんか?
今も普通に学校生活しているのに、「うちの子に支援学級を勧めてくるのよ?」と少しムカっときてしまいますよね?
たしかに、お子さんによっては支援学級に入れた方がお子さんが伸び伸びと成長できることがあります。
しかし、中には支援学級に行くほどでもない普通級レベルお子さんも多いんですよ。
そこで、今回の記事では支援学級を勧められたとしても、普通級に在籍し続ける方法を詳しく紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
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小学校で普通級から支援学級に勧められた人はとても多い!
現在、みんなと同じクラスに普通に通っているのに、いきなり支援学級を勧められたら、誰だってびっくりしてしまいますよね。
Twitter では、支援学級も選択肢にあったものの、普通級でも上手に過ごせているお子さんは一定数いるようです。
たしかに、他の子と比べて少し遅れているところがあるかもしれないけど、支援学級にいくほどでもない!
ちょっとのサポートさえあれば、普通級で十分やっていけるのに…!
と思っている親御さんが多いようですね。
このように、普通級から支援学校に勧められたことをきっかけに、悩まれている親御さんはとてもたくさんいます。
そもそも支援学級へ入れるのを、誰がどうやって決めてる?
支援学級へ転籍は、誰がどうやって決めるのでしょうか?
結論、支援学級を紹介してきたのは担任の先生だったとしても、最終的に決定するのは親です。
親がどうしても普通級でやらせていきたいと希望すれば、お子さんは支援学級に行くことはありません。
ちなみに、どのようなお子さんが支援学級に行くべきなのか?というのは、文部科学省で一定の基準を示しています。
上記の障害を持つお子さんは、支援学級に入って学校教育を受けても良いということになります。
普通級から支援学級へ移るメリットは?
まず、普通級から支援学級に移るメリットは、以下の通りです。
- 子どもの特性にあった学びができる
- あらゆることに個別に対応してくれる
- 安心して過ごせる居場所になる
また、Twitterを見ても、支援学級に移って良かったと話す人も数多く見られます。
このように、あらゆる配慮を受けながら、学校生活を楽しく送ることができるのが、支援学級の最大の良さだと言えます。
普通級から支援学級へ移るデメリットは?
普通級から支援学級へ移るにはデメリットも多いです。デメリットは、以下の通りです。
- 普通学級の友だちと関わる機会が減ってしまう
- 学習内容に偏りが生じやすい
- ディベートやプレゼンテーションなど、他者と協力して問題解決する機会が少ない
- 進学先が限られる可能性がある
また、Twitterでは、以下のように普通級にしておけば良かったと後悔している人もいます。
何より、支援学級に行くと「普通」ではなくなります。
普通のお友達と仲良くする機会が減り、学習内容も徐々に差が開いていくのです。
支援学級にはたくさんのメリットがありますが、デメリットのことも念頭におきながら、慎重な転籍を検討すべきでしょう。
支援学級ではなく普通級を選ぶなら、二次障害に気をつけるべし
「うちの子は普通級に行かせたい…」という気持ちはわかりますし、無理に止めはしません。一番そばで見ている親御さんがそう思ったら、信じて普通級で良いでしょう。
ただし、普通級を選ぶなら、ズバリ二次障害に気をつける必要があります。
二次障害とは、自閉症やADHDなど障害から発展した副次的な障害を指します。
具体的には、以下のような症状です。
- 不登校
- 引きこもり
- うつ
- 暴言
- 暴力
- パニック
- 過呼吸
普通級で集団生活に馴染めず、自己肯定感(自分自身を認める感覚)が下がりがちです。
すると、学校が自分の居場所ではないと感じて、不登校になる可能性があります。
そして、一度不登校になると、そこから学校に通い始めるには相当な時間もかかるものです。
不登校で悩んでいたら、勉強どころの問題ではないでしょう。
このように、二次障害になれば、手の施しようのないところまで、お子さんの状況が悪くなってしまいかねません。
そのため、お子さんを普通級に行かせるつもりなら、「二次障害だけには気をつけよう!」と心に刻んでおく必要があります。
普通級に在籍し続ける方法①学習は家庭でサポートする
普通級に在籍し続ける一つ目の方法は、学習は家庭でサポートすることです。
普通級の学習指導は、一斉に教えるスタイルです。仮に、サポートの先生がついても、せいぜい1日1〜2時間程度で、丸一日つきっきりではありません。
そのため、学校でつまずいた部分の学習を家庭で補う努力が必要です。
特に代表的な二次障害の1つである不登校は、勉強についていけないことが大きな原因でもあります。
したがって、タブレット教材や家庭教師などを上手に活用して、お子さんの学びを全面的にサポートしましょう。
普通級に在籍し続ける方法②自己肯定感を育む
普通級に在籍し続ける二つ目の方法は、自己肯定感を育むことです。
自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れ自分自身を認めている感覚のことです。
簡単に言うと、自己肯定感がある子どもは、自信があって、「まずやってみよう!」といろんなことに挑戦できる子だといえます。
この自己肯定感ですが、普通級で野放しにしていると、お子さんの自己肯定感は簡単に失墜します。
なぜなら、勉強ができない、お友達ともうまく関われない、そんな状態をことあるごとに続いていたら、お子さんは自分のことが嫌いになるかもしれないからです。
この自己肯定感の低下こそ、不登校や引きこもりなどの二次障害をもたらす原因だとも言えます。
そのため、お子さんが何か1つでも自分の強みを持つことが出来るように、勉強や習い事などで才能を伸ばすことが重要だと言えるでしょう。
普通級に在籍し続ける方法③コミュニケーションスキルを高める
普通級に在籍し続ける三つ目の方法は、コミュニケーションスキルを高めることです。
学年が上がってくると、お子さんに求められるコミュニケーションスキルも豊富になってきます。
例えば、高学年になれば、クラスでグループを組んでディベートするようになります。
ここで、必要なコミュニケーションスキルは、以下の3つです。
- 自分の意見を適切に伝えること(例:私は、〇〇した方が良いと思う。なぜなら、△△だから。)
- 相手の意見をきちんと聞くこと(例:そうなんだね、〇〇さんの意見は、△△ということですか?)
- 議論をまとめて結論を導くこと(例:Aさんは、〇〇と言っています。Bさんは△△と言っています。つまり、□□という結論に至ります。)
つまり、自分の意見を適切に表現して、相手の意見も尊重し、そしてグループとしての結論を導くことが重要です。
このように学年を上がるごとに、高度なコミュニケーションがどんどん求められるので、発達障害のお子さんは、かなり苦労することが予想されます。
したがって、早期から医療機関や放課後等デイサービスでソーシャルスキルトレーニングなどを受けて、コミュニケーションのやり方を意識的に学んでおく必要があるでしょう。
【注意点】明らかに支援学級に行くべき子どももいる
ここまで、普通級に在籍する方法をお伝えしてきましたが、支援学級に行くべきお子さんもいるのも正直なところです。
「普通」という言葉に囚われすぎて、お子さんの現状を冷静に判断することができないと、結果的に不登校やうつなどお子さんを不幸にしてしまう可能性もあります。
普通級に通わせて、大学に進学を…。将来は大企業に就職を…。など、お子さんの将来を案ずる気持ちはよくわかります。
しかし、将来はどうしたいかはお子さん自身が決めることです。親としては、今できることは子どもがのびのび成長できる環境づくり。
お子さんを取り巻く大きな環境の一つであるクラスを普通級にするのか、支援学級にするのかは、よく考えて決めることをおすすめします。
まとめ:普通級から支援学級に勧められた時は、冷静になろう!
今まで普通級に通っているのに、支援学級を進められると、いい気はしません。
しかし、「うちの子は普通級なんてありえない!」と、拒否するのではなく、「うちの子って今の学級でうまくやれているのだろうか?」と考えるきっかけにしてほしいのです。
そして、考えた上で普通級を選んだ場合、二次障害に十分警戒する必要があります。
普通級にはたくさんのメリットがありますが、あらゆるリスクもあるので、ぜひ本記事を参考にして、子育てを頑張ってみてください。
出典元:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/002.htm