今回の記事では、放課後等デイサービスのベストなやめどきを5つ紹介しています。
障害を持つお子さんの居場所として、確立した放課後等デイサービス。ありがたいなと感じつつも、実はこんな悩みを抱えてはいませんか?
- 今の放課後等デイサービスが子どもに合っていない気がする…
- ただ遊んでいるだけで、成長している感じがしない…
通い始めた頃は良くても、子どもが成長すると昔とは違う困りごとが出てくるものです。
そこで、今回の記事では、どんなタイミングで放課後等デイサービスをやめたら良いのか、詳しく解説しています。
今の放課後等デイサービスのままで良いのかな…となんとなく不安に思っている方こそ必見です。ぜひ、最後まで読み進めてみてください。
Table of Contents
いつまで今の放課後等デイサービスに通い続けるつもり?
放課後等デイサービスは、小学1年生から高校3年生の合計12年間利用できますが、最後まで同じ事業所で過ごすのは、療育の観点から賢明とは言えません。
なぜなら、子どもの成長過程に応じて、困りごとや支援目標は変化していくからです。
例えば、小学2年生であれば、音読がスラスラできないことが困りごとだとします。
しかし、中学2年生になれば、自分の意見ばかり通してしまう社会性の欠如が困りごとになるかもしれません。
このように、同じお子さんでも、年齢や成長過程によって、困りごとは当然変化してくるのです。
学校教育でさえも、子どもの年齢とライフスタイルに合わせて、小学校、中学校、高校とステップアップしますよね。
それなのに、放課後等デイサービスだけ、高校卒業まで同じ事業所にいる。果たして、お子さんの最善の療育ができそうでしょうか?
そのため、お子さんの成長に合わせて、放課後等デイサービスも乗り換えていく必要があると言えるでしょう。
愛着形成の観点から、親以外のキーパーソンが必要なのであれば、安全基地の確立、探索基地の拡充を目的にした高校卒業まで同じ放課後等デイサービスの通所はおすすめできます。
ただし、同じ放課後等デイサービスを通い続ける深い意味がないのであれば、ライフステージに応じた判断をしていく必要があるでしょう。
放課後等デイサービスのやめどき①子どもが嫌がっている時
ここからは、放課後等デイサービスをやめるタイミングを5つ紹介していきますよ!
放課後等デイサービスの一つ目のやめどきは、子どもが通所を嫌がっている時です。
通い始めの頃は楽しかったとしても、月日が経てば今の放課後等デイサービスが嫌になってしまうことはよくあります。
例えば、暴言を吐く児童が利用し始めると、今までお利口だったお子さんでも触発されてケンカ頻発になるかもしれません。
このように、問題児がいるために、あなたのお子さんの悪いところばかりが引き出されてしまい、お子さんが「一緒にいても楽しくない。だから、行きたくない」となってしまうのです。
実情を事業所に伝えて、子ども同士のコミュニケーションで改善見込みがない場合は、別の放課後等デイサービスに切り替えることも検討してみましょう。
ちなみに、本来、子ども同士のやりとりをコントロールするのは職員の役目です。
そのため、ケンカが頻発する事業所は、きちんと子どもをみてれていない証拠と言えます。
放課後等デイサービスのやめどき②不信感を抱く時
二つ目のやめどきは、事業所に不信感を抱く時です。
例えば、「忘れ物の連絡がない」、「ケガしてるのに報告がない」などが重なったとします。
すると、「きちんと仕事していないのではないか?」と職員の誠実さを疑ってしまいますよね。
一度、不信感を抱くと、あらゆるものが怪しく思えてしまうものです。
しばらく経っても、改善の余地が見られなければ、別の放課後等デイサービスに乗り換えるのもアリでしょう。
放課後等デイサービスのやめどき③他児童と意思疎通できない時
三つ目のやめどきは、他児童と意思疎通ができない時です。
なぜなら、一緒に過ごす子どもたちが同じようなレベルでないと、コミュニケーションにちぐはぐさが生まれ、一緒に遊んでいても楽しくないと感じてしまうからです。
例えば、知的レベルが正常な子どもが、意味のある言葉を話せない子どもと一緒に過ごしても、言葉を伴ったコミュニケーション能力はなかなか育まれません。
一方で、同じような年齢で同じようなレベル同士であれば、相手に譲ったり、みんなと協力したり、といったコミュニケーション能力や社交性を高め合うことができるのです。
そのため、子ども同士のコミュニケーションがあまりにもうまくいかない時は、お子さんのレベルに合った放課後等デイサービスに乗り換えましょう。
あまりにも事業所にいるお子さんの特性がバラバラだと、それぞれお子さんが伸ばしたい能力を伸ばすことができないのが実情です。
できるだけ似たような特性を持つお子さんが集まる事業所を、選ぶと良いでしょう。
放課後等デイサービスのやめどき④専門的な療育を受けたい時
四つ目のやめどきは、もっと専門的な療育を受けたい時です。放課後等デイサービスは、本来療育機関ですが、託児所のような事業所も多いのが実情。
「ただ遊んでいるだけ」と言うのはお子さんの貴重な時間を無駄にしかねません。
- 字が汚くて困っている
- 相手の話を最後まで聞けない
- 体幹がふにゃふにゃですぐ転んでしまう
上記のように困り事が明確になっている場合は、困りごとを解決してくれる放課後等デイサービスを探すと良いでしょう。
ちなみに、専門的な放課後等デイサービスを探すには、理学療法士や作業療法士などの専門職が在籍する事業所を検討されることをおすすめします。
放課後等デイサービスのやめどき⑤就労を見据えた支援を受けたい時
五つ目のやめどきは、就労を見据えた支援を受けたい時です。中学生、高校生になってくると、就労が目の前に迫ってきます。
子どもが高校生になると、「卒後に仕事で困らないコミュニケーションスキルや作業能力を高めておきたい」と考えざるを得ない時期が必ずやってくるものです。
そのため、マニュアル通りにきちんと仕事をこなす練習やパソコンを使ったITスキルの向上などが、期待できる放課後等デイサービスに乗り換えるのも良いでしょう。
ちなみに、放課後等デイサービスの種類には、「就労移行型」と呼ばれるものも存在します。
社会で生きる力を直接的に養いたい時は、就労移行型の放課後等デイサービスがおすすめですよ。
スムーズにやめるには、放課後等デイサービスの併用がおすすめ
ここまで、放課後等デイサービスのやめどきを解説してきましたが、いきなり今の事業所をやめて、他に移るのはおすすめしません。
なぜなら、別の事業所に移ったとしても、慣れるまでに時間がかかるからです。
仮に、今の放課後等デイサービスよりも優れた専門性あるところだったとしても、実際に過ごすまでは本当に合うかどうかはわかりません。
そのため、今の放課後等デイサービスの利用回数を少しずつ減らして、次の事業所に徐々に慣れていきましょう。
週に4日使っているとすれば、週2回を現在の放課後等デイサービス。
もう2回を次の事業所にしておくと良いでしょう。
放課後等デイサービスを減らして、習い事もおすすめ
お子さんの特性に配慮してもらえるのであれば、一般的な習い事に挑戦させてみるのもアリです。
発達障害のある子どもには、得意なことをとことん伸ばしてあげる方が、最終的に才能が開花する可能性があります。
また、得意なことを極めると、自己肯定感が高まり健全な心が育くみやすいです。
そのため、プログラミングでも英会話でも、お子さんが興味を持てる習い事を紹介してみましょう。
まとめ:放課後等デイサービスはいつでも変更しても良い
ここまで、放課後等デイサービスのやめどきを5つ紹介してきました。
5つのやめどきを見てわかるように、全てがネガティブな理由だけではありません。
子どもの成長に合わせて、放課後等デイサービスにおける療育もステップアップしていくのは、お子さんの将来を踏まえると当然のことと言えるでしょう。
小学校入学から高校卒業まで同じ放課後等デイサービスに在籍するのは現実的ではありませんので、お子さんのライフスタイルに合わせて、最適な事業所を探してみてください。
最後に、今回紹介した放課後等デイサービスの5つのやめどきを載せておきます。
- 子どもが嫌がっている時
- 不信感を抱く時
- 他児童と意思疎通できない時
- 専門的な療育を受けたい時
- 就労を見据えた支援を受けたい時