発達障害の小学生の居場所として重宝される放課後等デイサービス。
しかし、肝心の子どもが放課後等デイサービスに行くのを嫌がることが、時々あります。
親としては、療育の場として通い続けて欲しい気持ちがあるものですよね。
そこで、本記事では、子どもが放課後等デイサービスを嫌がる原因とその対処方法を詳しく解説します。
この記事を読み終わる頃には、放課後等デイサービスに通わせ続けるのか、やめさせるのかある程度お分かりいただけるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
Table of Contents
放課後等デイサービスを嫌がるのは、不適合のサイン?
最初は楽しんで通っていた放課後等デイサービスであっても、突然行くのを嫌がることがあります。
「嫌がる」というのは、放課後等デイサービスで何か悪いことが起こっていると考えてよいでしょう。
なぜなら、本来、放課後等デイサービスは子どもにとって楽しい場所であるはずだからです。
または、何かしらの原因で、放課後等デイサービスとお子さんとの間で不適合が起きていると予想できます。
ちなみに、スタッフによる虐待が原因で放課後等デイサービスを嫌がっている可能性もあるので、単なるわがままだと捉えないようにしましょう。
放課後等デイサービスを嫌がる原因①嫌な友達がいる
放課後等デイサービスを嫌がる1つ目の原因は、嫌な子どもがいることです。
特に暴言や暴力など、他害がひどい児童がいる場合は、おとなしい子どもは一方的に被害を被ります。
「毎回、叩かれたり悪口を言われたりするから、わざわざ他害児童がいる放デイに行きたくない」と思う子どもが出てきても仕方ないでしょう。
このように、放課後等デイサービスにあなたのお子さんにとって嫌な児童がいると、行き渋りが出てくる可能性があります。
他害傾向にある児童がいるのは仕方ないことです。
しかし、他害児童がいても、他の児童に危険が及ばないように調整するのが放デイスタッフの仕事です。
そのため、他害児童が好き勝手している放デイでは、子どもの支援体制が弱いということの裏返しと言えます。
放課後等デイサービスを嫌がる原因②先生が怖い
放課後等デイサービスを嫌がる2つ目の原因は、放デイの先生が怖いことです。
先生に怒られてばっかり、はたまた叩かれたりすることが続くと、子どもとしては放デイに行くのが嫌になります。
一方的に叱られる、叩かれるという虐待行為は子どもの発育上悪影響しか及ぼしません。
また、「虐待」は子どもを預かる立場の放デイとして、絶対にやってはいけないことです。
このように、先生の振る舞いが怖くて、放課後等デイサービスに行くのを嫌がるお子さんもいます。
放課後等デイサービスを嫌がる原因③楽しくない
放課後等デイサービスを嫌がる3つ目の原因は、純粋に楽しくないことです。
先ほど述べた「嫌な子どもがいるから、先生が怖いから」という理由で楽しくないこともあるでしょう。
しかし、中にはお子さんのレベルと放デイの提供内容が合わないため、子どもが楽しくないと感じる場合もあるのです。
例えば、普通学級に通うグレーゾーンの子どもが、重度な知的障害児がたくさんいる放課後等デイサービスに通うと、子ども同士の意思疎通が難しくなってしまいます。
このように、お子さんの発達レベルが、放課後等デイサービスの利用者層と合わないと、結果的に「楽しくない。だから行きたくない」となってしまう可能性があります。
放課後等デイサービスを嫌がる時の対処方法①子どもに事情を聞く
ここからは、放課後等デイサービスを嫌がるときの対処法について3つ紹介していきます。
どれもすぐ実践できるものなので、要チェックです!
子どもが放課後等デイサービスを嫌がる時の1つ目の対処方法は、子どもに事情をきちんと聞くことです。
この後に紹介する対処法よりも、子どもに事情を聞くことを何よりも最初にやってください。
なぜなら、どうして放課後等デイサービスに行きたくないのか、その原因によって、対処方法も異なるからです。
例えば、放課後等デイサービスの他害児童が嫌で行きたくないのに、「楽しいところだから行っておいで!」と言うのは、対処法としては誤ったやり方になります。
そのため、的確な対処法を検討するために、まずは子どもに「どうして、放課後等デイサービスに行きたくないのか?」を尋ねてみましょう。
自分の考えをことばで伝えるのが難しいお子さんは、放課後等デイサービスのスタッフにどんな様子なのかを聞いてみると良いでしょう。
何に対してかんしゃくを起こしているのかが分かると、親なら「もしかして、あれが嫌なのかな?」と感づくこともありますよ。
放課後等デイサービスを嫌がる時の対処方法②対応を変えてもらう
2つ目の対処方法は、スタッフにお子さんへの対応を変えてもらうことです。
放課後等デイサービスに行きたくない理由を踏まえて、スタッフに対応を変更してもらいましょう。
対応を変えてもらう具体例は、以下の通りです。
- 暴言暴力がひどい児童が嫌だ
→他の児童をきちんと指導する、暴力をする児童から離れて過ごす - スタッフが怖い
→優しく注意してもらう、注意の伝え方を変えてもらう - 大きな音が嫌い
→苦しい時は個室で過ごさせてもらう、イヤーマフをつけて活動する
上記は一例ですが、お子さんの状況を踏まえた柔軟な対応をお願いしましょう。
放課後等デイサービスを嫌がる時の対処方法③別の放デイに乗り換える
3つ目の方法は、他の放課後等デイサービスに乗り換えることです。本来、放課後等デイサービスは楽しく過ごすことが大前提です。
楽しく過ごしつつ、狙いたい課題を解決に導くのが放課後等デイサービスの役割と言えます。
しかし、子どもが嫌がる放課後等デイサービスは、スタッフが専門的な知識を持って、適切に介入できていないと言わざるを得ません。
子どもの動きをコントロールできていない事業所からは手を引いて、別の放デイに移ることも一つのやり方です。
放デイに行く頻度を減らして、習い事に挑戦するのもあり
放課後等デイサービスを嫌がるということは、「お子さんがその放デイに合っていない」という可能性は否定できません。
しかし、親の仕事の都合上、放デイに預けざるを得ない状況もあるでしょう。
そこで、おすすめなのが、放デイの利用頻度を減らし代わりに習い事を導入することです。
習い事では、お子さんの得意な能力を引き出してくれる可能性があります。
しかも、最近の習い事の教室では、発達障害に理解のあるところも増えてきているので、最寄りの教室を探してみてはいかがでしょうか?
放デイだと物足りない子どもには、プログラミングがおすすめ!
放課後等デイサービスに通っている子どもに特におすすめの習い事として、プログラミングがあります。
プログラミングをおすすめしている理由は、以下の3つです。
- 発達障害と相性が良い
- 勉強やコミュニケーションの苦手をカバーできる
- 将来の仕事にもつながる
では、それぞれの理由を説明していきます。
発達障害と相性が良い
プログラミングには、「あいまいさ」がないので、ある程度のプログラムのルールを覚えたら、誰でもゲームやシステムを作ることができます。
そのため、発達障害のお子さんは、スムーズにプログラミングを理解することができるでしょう。
勉強の苦手をカバーできる
発達障害のお子さんの多くは、勉強に何らかのつまづきのある場合があります。
苦手な勉強をがんばり続けるのは、本人にとっては苦しいものになるに違いありません。
しかし、プログラミングでは、国語や算数などとは違った力を求められるので、もしかすると、何かの才能を開花するかもしれませんよ。
勉強以外に得意なことが見つかれば、勉強の苦手さをカバーすることができるでしょう。
将来の仕事にもつながる
発達障害のお子さんの場合は、清掃や工場仕事、パン作りなど、現場で体を動かす仕事に就くとイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、今からプログラミングに触れておけば、将来エンジニアとして仕事を始めることができる可能性もあります。
本当にエンジニアになれるかどうかは別にして、プログラミングを学ぶことで、お子さんの可能性を広げておくに越したことはないでしょう。
まとめ:放課後等デイサービスを嫌がる時は、子どもの話を聞いてあげよう!
ここまで、子どもが放課後等デイサービスを嫌がる原因とその対処方法を詳しく解説してきました。
放課後等デイサービスを嫌がるというのは、お子さんと環境に何らかのミスマッチが生じている証拠です。
まずは、お子さんに事情をよく聞いて、適切な対処方法を検討してください。
改めて、今回紹介した放課後等デイサービスを嫌がる原因と対処方法を載せててきます。
- 嫌な友達がいる
- 先生が怖い
- 楽しくない
- 子どもに事情を聞く
- 対応を変えてもらう
- 別の放デイに乗り換える
わがままだと捉えずに、どうして放課後等デイサービスを嫌がるのか、その原因を次から深堀りしていきましょう。